04/09/2026
「パイジン」
旧ロシア帝国出身の作家、ナボコフがアメリカ在住時代に英語で執筆、ベストセラーとなった『ロリータ』。
その主人公、ハンバート・ハンバートが愛飲するのが「パイジン」(翻訳者、若島氏の訳による)、つまりは、ジンのパイナップルジュース割り。
物語の舞台、カクテル大国アメリカにおいては、缶か瓶詰めのパイナップルジュースでガチャガチャとテキトーに作るのが正しかろう。すぐさま飲めるしね。
と、僕が店で作るんだったら、もちろん生のパイナップルを使い、その八分の一の量を適宜カットして、ボストンシェーカーのガラス部分で潰し、たっぷりのジンとともにレモンとシロップを少々加えてシェークして出来上がり。
あー、フレッシュパイナップルの香りは本当に素晴らしい。
去年だったかな、アメリカからの旅行者がやってきて、「パイナップルマティーニください」とのオーダー。
「えーっとね、僕に師匠みたいな人がいたんだけど、その人がね、当時流行ってたフルーツマティーニとかチョコレートマティーニとか、今だとエスプレッソマティーニとかね、そんなカクテルに対して、『なんでもかんでも、名前にマティーニってつけるんじゃないよ。マティーニはマティーニだけなんだよ』って怒ってたんだよね。でね、僕もパイナップルマティーニくださいって言われて、ハイ分かりました、とはそうそう言いたくないわけよ。なもんで、『パイジン』ってことでいいかな。一応マティーニグラスで出すからね」
と、以上のことを説明したかったんだけど、僕の乏しい英語力では無理。ただイエスと言って、これを作ったのでありました。
#パイナップル #パイナップルカクテル