07/05/2026
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【醸造の裏話】
みなさん、こんにちは。
HBSの岩見です。
少しの間、欠品していた定番商品「セゾン」の在庫が今日から復活しました。
ありがたいことに、瓶か樽のどちらか、
あるいは、両方が売り切れることがあります。
需給予測は難しいです。
今回のバッチは賞味期限が「2027.2.28」となっているのですが、
この賞味期限のセゾンを見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。
なぜかというと、
初めてオープンファーメンテーション(開放式発酵)を行ったバッチだからです。
オープンファーメンテーションといっても個人的には2パターンあると思います。
いずれもタンクへの圧力が少ない分、
酵母へのストレスは少なく、活発な発酵が促されます。
①完全にタンク上部の蓋を開けっ放しにしている
→液面が外気に接触。
②開けっ放しといかないまでも密閉していない
→タンク上部は二酸化炭素が漂い、液面は外気とある程度隔離されている。
今回は②のパターンでした。
今バッチは発酵3日目にタンク上部のパッキンを失い、
オープンファーメンテーションが始まりました。
具体的に言うと、
HBSには発酵タンクが4基あるのですが、
当時、珍しく全てのタンクにビールが入っていました。
とあるタンクに入っていたIPAにドライホップをしようとしたところ、
タンク上部のパッキンがポロリとビールの中に沈んでいってしまったのです。
予備のパッキンはなかったため、
大汗をかきながら、どうしたものかとあたふたしました。
パッキンがないとカーボネーションも充填もできないのです。
いろいろと考えを巡らせた結果、
過去に調べものをしていた時に、
こんな内容の記事をいくつか発見したことを思い出しました。
「セゾンは元来、オープンファーメンテーションを行ってきた歴史があり、
現在でもそれに取り組んでいる醸造所がある」
道はこれしかありませんでした。
発酵3日目のセゾンのタンクのパッキンを拝借して、
IPAは事なきを得たのです。
かくしてセゾンの開放式発酵は始まったのですが、
充填に至るまで、
その過程にとくに変化は見られませんでした。
(発酵最高温度は31.5℃でした)
でも、実際に充填を終えたセゾンを飲んでみると、
セゾン酵母のもつスパイシーさや草っぽさ、フェノリックさは控えめで、
リンゴのようなフルーティーさが強いように感じました。
ただし、発酵温度が30℃を超えると上記のような特徴が出やすいため、
オープンファーメンテーション由来のものかどうかは定かではありません。
それでもやはり、酵母への圧力(ストレス)がいつもよりも圧倒的に少ない分、
雑味がなく、すっきりとクリアで、
クリーンな仕上がりという印象です。
ホームブリューイングではないので、
オープンファーメンテーションに挑戦することは二度とないと思いますが、
今回のトラブルをきっかけに、ひとつ勉強になりました。
こんな経緯をたどったセゾンですが、
おすすめは2本買って、
1本はすぐに飲んで、
もう1本は今年の冬くらいに飲むことです。
セゾンは充填してから数か月経ったときのほうが、
経験的に美味しいと思っています。
バッチ毎に飲み比べをするのも面白いですね。
それでは。
※IPAもセゾンもコンタミネーションしないように衛生管理を行い、完成後に官能評価も行っておりますのでご安心ください。
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#北条ブルーイングアンドステイズ